東洋構造コンサルタント株式会社 1級建築士事務所
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車椅子用客室の設置基準を見直し
 車椅子使用者用の客室は、総客室数の1%以上の設置を義務付ける――。国土交通省は8月14日、バリアフリー法(高齢者、障害者等の移動等の円滑化の促進に関する法律)施行令の一部を改正する政令案で、こう打ち出した。
 延べ面積2000㎡以上、かつ総客室数が50室以上となるホテルや旅館の新築または増改築部分が対象だ。既存部分は含めない。2019年9月1日に施行する予定だ。
 現行のバリアフリー法施行令では、総客室数50室以上の宿泊施設の場合で車椅子使用者用客室を「1室以上」設ければよい。例えば、総客室数が500室であっても1000室であっても、1室あれば基準を満たす。改正によって、高齢者や障害者が円滑にホテルなどを利用できるよう、客室総数に対する割合で定めるように見直す。

 国交省住宅局建築指導課の飯田和哉課長補佐は、「車椅子使用者用客室の設置基準の見直しは、2020年東京五輪・パラリンピックのレガシーとして、バリアフリー化を促進する施策の1つだ」と説明する。
 国交省は17年12月から18年6月までに、障害者団体や施設管理者関係団体、特定行政庁などからなる検討会を計4回開催。既存の宿泊施設の実態調査のはか、障害者団体や施設管理者へのヒアリング調査を実施してきた。
 606施設から回答を得た実態調査では、基準を満たす車椅子使用者用客室の割合は、総客室数のわずか0.4%という結果だった。「かなり低い水準だが、これを国内の宿泊施設の実態と捉え、今後は1%以上に引き上げることを目指すことにした」(飯田課長補佐)
 検討会で取りまとめた対応方針では客室の設置基準の見直しのほか、17年3月に改正したバリアフリー設計のガイドライン「高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準」の追補版作成なども掲げた。
 障害者団体や施設管理者側から「客室が病院のようで使いにくい」などの意見があったことから、国交省は客室の快適性やデザイン性に関わる解説や設計標準、優良事例などを追加する考えだ。改修時の設計上のポイントなども盛り込む。追補版は19年3月の公開を目指す。
 自治体による条例整備促進のための基本方針の改正や、バリアフリー情報の提供方法に関するマニュアルなども作成に向けて意見募集の準備を進めている。(谷口りえ)
























ソース :
日経アーキテクチュア 2018_9-13
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